apps.marukoshiki.netは「診断ツール集」から「企業課題を改善するプラットフォーム」へ
AI活用診断、Web健康診断、ブランド診断などを提供するapps.marukoshiki.netの開発状況をまとめました。匿名診断、結果保存、PDF、3段階改善ロードマップ、コンテンツ推薦など、単なる診断ツールから企業改善プラットフォームへ進化させています。
はじめに
現在、apps.marukoshiki.netの開発を継続的に進めています。
最初は、AI活用診断やブランド診断、Webサイト診断など、複数の小さなアプリケーションを公開する場所として開発を始めました。
しかし、診断ツールをいくつ並べても、それだけでは利用者の課題は解決しません。
診断によって現在地が分かっても、
- 何から始めればよいのか
- どの順番で改善すればよいのか
- 誰に相談すればよいのか
- どの資料を読めばよいのか
が分からなければ、診断結果は一度見て終わってしまいます。
そこで現在は、apps.marukoshiki.netを単なる「アプリ一覧」から、企業の課題発見、改善、学習、相談までを一つにつなげるプラットフォームへと作り直しています。
apps.marukoshiki.netとは
apps.marukoshiki.netは、地方企業や中小企業が抱える課題を、診断や業務ツールを通じて整理するためのWebサービスです。
現在、主に次の3つの領域を扱っています。
AI活用
企業や個人が、AIをどの程度活用できているのかを診断し、次に強化すべき能力や業務領域を明確にします。
マーケティング
顧客理解、Web活用、情報発信、販売導線など、マーケティング上の課題を整理します。
ブランディング
企業の強み、価値、言語化、顧客との関係性などを診断し、ブランド構築に必要な要素を可視化します。
現在は、この3領域をそれぞれ「Hub」として整理し、利用者が自分の課題から必要な診断へ進める構造にしています。
これまでに整備した基盤
今回の開発では、見た目の改善だけではなく、サービスとして継続運用するための基盤整備に多くの時間を使っています。
会員登録をしなくても診断できる仕組み
診断を始めるために、最初から会員登録を求める設計はやめました。
まずは匿名で診断を受けられます。
診断結果を保存したい場合や、過去の結果と比較したい場合に会員登録を行う、段階的な利用導線にしています。
これは、
最初に個人情報を求めるのではなく、先に価値を体験してもらう
という考え方です。
診断結果の保存と比較
会員登録後は、診断結果を保存できます。
過去の結果と比較することで、
- どの項目が改善したのか
- どの課題が残っているのか
- 取り組みの効果が出ているのか
を確認できます。
診断を一度限りのイベントではなく、継続的な改善ツールとして使えるようにしています。
PDF出力
診断結果は、PDFとして保存できるようにしました。
社内会議、研修、経営者への報告、改善計画の作成など、Web画面を見るだけではなく、実際の業務で使えることを重視しています。
セキュリティとデータ保護
診断結果には、企業や個人の状況に関する情報が含まれます。
そのため、他の利用者の診断結果が見えてしまうような権限の問題や、URL診断を悪用した内部ネットワークへのアクセスなどを防ぐ対策を行っています。
また、匿名で診断した結果を、会員登録後に正しいユーザーへ引き継ぐ仕組みも整備しました。
会員登録画面にはCloudflare Turnstileを導入し、Botによる不正登録への対策も進めています。
現在進めている開発
現在の中心テーマは、
診断結果を、具体的な改善行動につなげること
です。
診断結果に点数やコメントを表示するだけでは、利用者は動けません。
そこで、すべての主要診断に共通する「3段階改善ロードマップ」を実装しています。
3段階改善ロードマップ
ロードマップは、次の3段階で構成しています。
1. 今すぐ着手
診断結果の中から、優先度が高く、すぐに取り組むべき内容を提示します。
例えばAI活用診断であれば、
- AIを使う業務を一つ決める
- 現在の作業時間を記録する
- 基本的な利用ルールを決める
といった、最初の行動を示します。
2. 30日以内に改善
短期的な改善計画です。
単発でAIを使ってみるだけではなく、業務フローへ組み込んだり、社内で共有したりする段階です。
ブランド診断であれば、
- 自社の強みを整理する
- 顧客に提供している価値を言語化する
- 発信内容とブランドメッセージを統一する
といった内容になります。
3. 90日以内に定着
改善を一時的な取り組みで終わらせず、組織や業務へ定着させる段階です。
- 運用ルールを決める
- 定期的に効果を測定する
- 担当者や責任者を明確にする
- 次回の診断で変化を確認する
といった継続的な仕組みまで提示します。
現在、AI活用診断、Web健康診断、ブランド診断、HAP診断、自己分析診断の5種類に、このロードマップを組み込みました。
診断ごとに異なる改善内容を表示する
すべての利用者に同じ文章を表示するだけでは、診断の意味がありません。
現在のロードマップは、
- 診断の種類
- 総合スコア
- 弱点となっている項目
- 改善の優先順位
によって内容が変わるように設計しています。
例えば、AI活用の経験がほとんどない企業と、すでに複数部門でAIを導入している企業では、次に行うべきことが違います。
前者には小さく始める方法を提示し、後者には運用ルール、品質管理、組織展開などを提示する必要があります。
診断結果を「評価」で終わらせず、利用者ごとの実行計画へ変えることが今回の開発の重要な部分です。
コンテンツと診断をつなげる
次に進めているのが、診断結果とコンテンツの連携です。
私はこれまで、
- マルコ式ネット白書
- YouTube「10分間セミナー」
- note
- AIやマーケティングのセミナー資料
- 各種ガイドブック
などで、AI、Web、マーケティング、ブランディングに関する情報を発信してきました。
しかし、情報量が増えるほど、
どの記事から読めばよいのか分からない
という問題が起きます。
そこで、診断結果に応じて、必要な記事や動画、資料を自動的に推薦する仕組みを作っています。
例えば、AI活用診断で「問題設定力」が弱い場合には、プロンプトの小手先のテクニックではなく、課題整理や業務分解に関するコンテンツを推薦します。
ブランド診断で言語化が弱い場合には、ロゴ制作の記事ではなく、ミッション、ビジョン、ブランドプロミスの整理方法を提示します。
診断結果が、学習コンテンツを選ぶナビゲーションになる構造です。
相談内容に応じてCTAを変える
診断後に表示する案内も、すべて同じ問い合わせボタンでは不十分です。
今後は、診断内容に応じて相談先を分けます。
AI活用診断
- AI研修
- AI導入相談
- 業務改善支援
Web健康診断
- Webサイト改善
- Web制作相談
- SEO・アクセス解析支援
ブランド診断
- ブランディング支援
- 企業メッセージの言語化
- ブランド戦略設計
利用者が、何を相談すればよいのか分からない状態を減らすことが目的です。
今後の開発予定
今後は、大きく三つの方向へ進める予定です。
1. コンテンツ推薦の全診断展開
現在構築している推薦基盤を、主要な診断すべてへ展開します。
ブログ、YouTube、note、PDF資料などを管理画面から登録し、診断の種類や弱点に応じて表示できるようにします。
2. 企業・組織単位での利用
現在は個人利用が中心ですが、将来的には企業や部署単位で利用できるようにします。
例えば、
- 部署ごとのAI活用度
- 社員全体の平均スコア
- 組織内で弱い能力
- 研修前後の変化
- 拠点別、職種別の比較
などを可視化する構想です。
これは、単なる自己診断ではなく、企業研修や組織開発に利用できる仕組みになります。
3. 正式公開に向けた運用品質の向上
機能を作るだけでは、サービスは完成しません。
正式公開に向けて、
- 主要導線の自動テスト
- セキュリティの再確認
- バックアップと復旧手順
- エラー監視
- 利用規約やプライバシーポリシー
- SEOと構造化データ
- アクセス解析とコンバージョン計測
などを整備していきます。
apps.marukoshiki.netが目指しているもの
最終的に目指しているのは、診断アプリを増やすことではありません。
構想している全体の流れは次のようなものです。
ブログ・YouTube・note・セミナー
↓
課題別Hub
↓
無料診断
↓
優先課題と改善ロードマップ
↓
関連コンテンツと資料
↓
PDF保存・相談・研修
↓
企業単位での継続的な改善
つまり、
知る、診断する、学ぶ、改善する、相談する
という流れを、一つのサービスとしてつなげようとしています。
開発を通じて見えてきたこと
今回の開発を進めながら、改めて感じていることがあります。
AIを使えば、以前よりも速くプログラムを書くことができます。
しかし、速く作れることと、良いサービスを作れることは同じではありません。
必要なのは、
- 誰のためのサービスなのか
- どの課題を解決するのか
- 利用後に何が変わるのか
- どこまでを自動化するのか
- どこから人が支援するのか
を明確にすることです。
AIによって実装速度が上がるほど、設計思想と事業目的が重要になります。
apps.marukoshiki.netの開発も、機能を増やす段階から、利用者が実際に行動し、企業の改善につながる仕組みを作る段階へ移りました。
まだ完成ではありません。
しかし、単なる診断ツール集ではなく、地方企業のAI活用、マーケティング、ブランディングを支援する基盤として、全体像はかなり明確になってきました。
引き続き、実際に使えるサービスを目指して開発を進めていきます。